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人事労務屋のつぶやき 独立編

人事労務屋のつぶやき 独立編

田代英治

大手海運会社の人事部より独立し、人事コンサルタントして幅広く活動しています。長年の企業人事の経験をベースにした提言を行います。

会社と個人がwin-winの関係となり、働く人々の幸福の総量が増えるような世の中になればと思っています。

うつ病で地裁判決

2009/05/19 09:10:28
 おはようございます。昨日はある会社の人事制度見直しの提案のプレゼンをしました。今年に入ってから、企業規模や業種を問わず、この種の依頼が増えています。すでに走り出した会社も多く、その支援に東奔西走しています。皆さんのお役に立てるように私もしばらく走り続ける所存です。

 さて、朝の日経新聞の社会面に「うつ病で地裁判決」という見出しで2つの事件の記事がでていましたので、ご紹介したいと思います。

長時間の勤務でうつ病発症 東京地裁、東芝元社員の労災認定(5月18日 NIKKEI NET)

 新規プロジェクトに伴う過重な業務でうつ病になったのに、労災と認めないのは不当として、東芝の元社員、重光由美さん(43)が国に労災の補償不支給処分の取り消しを求めた訴訟の判決で、東京地裁(渡辺弘裁判長)は18日、労災と認定し、処分を取り消した。

 渡辺裁判長は判決理由で、重光さんは新規プロジェクトを任され、業務や労働時間が大幅に増えたと指摘。「精神的に追いつめられた状況で、トラブル発生で作業量が増え、上司から厳しい叱責(しっせき)にさらされた。心理的負荷は過重だった」と指摘した。

 判決によると、重光さんは2000年から、埼玉県の深谷工場で液晶ディスプレーを増産する新規プロジェクトを担当。01年4月にうつ病と診断され、同年から療養した。重光さんはうつ病が業務に起因するとして、熊谷労働基準監督署に療養費などの支給を求めたが、労基署は労災と認めなかった。(了)

社員2人、連続深夜勤務でうつ病発症 郵便事業会社に賠償命令(5月18日 NIKKEI NET)

 うつ病を発症したのは連続する深夜勤務が原因として、郵便事業会社の男性社員2人が同社に計約750万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決で、東京地裁(鈴木拓児裁判官)は18日、「会社に安全配慮義務違反があった」として計130万円の支払いを命じた。

 鈴木裁判長は「十分な仮眠を取ることができず連続して深夜勤務をしたことと、うつ病の発症に因果関係が認められる」と判断した。連続する深夜勤務を定めた就業規則が生存権を定めた憲法などに反するとした原告側の主張は退けた。

 判決によると、同社の前身の日本郵政公社は2004年、郵便の翌日配達エリアの拡大などのため、深夜勤務を2日連続して行えるよう就業規則を変更。2人は連続深夜勤務に従事して約3年後、うつ病やうつ状態などと診断された。(了)


 東芝の元社員の労災認定については、昨年も労災認定されていました。熊谷労働基準監督署は自殺の事案は労災認定していましたが、今回の事案については労災認定していませんでした。それを東京地裁が覆したということです。

*)2008年04月02日「東芝社員自殺、妻の日記で労災認定」
http://blog.tashiro-sr.com/archives/51336458.html

 新聞によると、「重光さんは休職期間が満了した04年9月に解雇されたことから、解雇無効を訴え東芝を提訴。東京地裁は昨年4月、解雇無効として慰謝料などの支払いを命じたため、東芝が控訴している」とのことです。

 「上司からの叱責」により心理的負荷が過重になったという点に注目しました。私の経験からもいくら仕事が大変であっても、上司や周りの人からのサポートが受けられれば、心身のバランスを崩すことはないと思います。

 東芝の事件を他山の石として、自社の労務管理の在り方、上司のマネジメントを再点検されては如何でしょうか?


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